2007年11月28日
生きている木をどう使うか
-連載- 家づくりコラム 本物の木の家を見分ける 」006

  「“木の家”といっても色々?」

ここ数年来自然素材が一つのブームのようで、一般の工務店から大手のハウスメーカーまでが「木の家」を売り物にして、お客さんの関心を引きつけているようです。
構造材にホワイトウッドやベイマツを使い、大壁造のビニールクロス仕上げの家でも、一応は木造であるわけで、ハウスメーカーにおいては、構造がプレハブや鉄骨で、内装仕上げに薄っぺらな木を貼り付けた壁や枠を使っただけの「木もどき」の物さえもあり、木の家といっても内容は様々です。

 まず最初は「内装材」
「無垢の木」の使用で一番多いのが、内装材として壁板や床板ですが、良く聞く定番の材では「パイン材」があり、床にも壁にも使われ、ツーバイ材などにもよく使われている、比較的安価な外国産木材です。
このパイン材で気を付けなければならないのが、防腐剤を浸み込ませた板で、健康を害する恐れがあり、これらの防腐剤注入板は燃やしてみれば異様な煙が出ますので、その正体が分かります。

国産の木材では、檜やカラマツの床板、杉やサワラの羽目板などで、杉は床にも壁にも使われている日本の代表的な木材です。

無垢の床板・壁板と、ここで更に注意しなければならない点ですが、無垢の木の良いところは「木材は呼吸していて湿気を吸ったり吐いたりの調湿効果がある」ことなのですが、その木材の表面をウレタン塗装などの処理をしてしまい、折角の呼吸を閉じて見た目だけの木材にしてしまう事です。
ここは無塗装が嫌ならば、浸透性の有るオイルフィニッシュやワックス処理で、木材の良いところを残して欲しいものです。

 次に「構造材」
構造材で一番多いのは、梁・桁ではベイマツ、柱ではベイツガやホワイトウッドの集成材なのでしょうが、やはりここでも流通の主役は外国産木材のようです。

しかしこれらの木材は、壁・天井が張られてしまうとすべて見えなくなってしまうのが多く一般の造り方で、壁の中では当然木が見えなくて、活きているのか腐りかけているのかさえも確認できないのです。

ここには木目の美しい日本の杉や檜を使い、せめて内部だけでも真壁の構造材現し(あらわし)にして、木の美しさを眺めると同時に、構造材の活きている確かさを確認していきたいものです。
そして柱の太さも4寸(120mm)角以上の骨太の材料で、長持ちする財産価値の高いい住まいが、これからは必要とされるでしょう。

 最後に「木の出所があきらかな事」
食品の安心・安全が叫ばれていますが、木材においても「国産材」と「外国産材」の違いは勿論、“地産地消の顔の見える安心な木材”であることは、とても重要な事と考えています。
地域の気候風土で育った木材がその地域の家に一番適していることは基より、「地域循環」の家づくりの仕組みが地域の経済を支え、持続可能な社会へと結びつく事と思います。

地場の木材・職人・産業を使うことで国土の保全、温暖化の抑制、丈夫な家、健康な住まい、地域経済の活性・・・と、すべてが好循環となっていきます。